Engineering human resources development project

エンジニアを直撃

室蘭工業大学 工学部材料物性 工学科 Oさん

もともと理系分野に興味があり、理学部に進学して天文学を勉強したいと思っていたのですが、先生から『就職のことを考えると同じ理系分野でも工学部に進学した方がいいのではないか』と勧められ、室蘭工業大学に進学しました。私が学んでいる材料工学というのは、材料を電子・原子・分子・固体レベルで把握して、その組織や構造を解析したり、材料の設計・製造・加工などについて学ぶ学問です。2年生の前期までは、材料工学の基礎を勉強していましたが、徐々に専門的な内容に変わってきていて、通常の講義のほかに、熱や力によって材料がどのように変化するのかを公式に当てはめて解く演習や、X線で物質を特定したり超音波で金属の欠陥を見つけたりする実験などもしています。
室蘭工業大学では4年次から研究室に配属されるのですが、それまでに自分がどんな研究をしたいのか方向性を決めなければなりません。今は、たくさんの材料の中でもセラミックスに興味があります。セラミックス粒子は、化粧品のファンデーションの材料として使われていて、粒子の形によって肌へのつき方や落ち方、光の反射などが変わってきます。私自身、化粧品にはとても興味があるので、将来は女性の目線で化粧品開発に携わり、多くの人に使ってもらえる商品を作ることができたらいいなと思っています。そのためにも大学院へ進学し、多くの人と出会っていろんな考え方に触れて、知識と経験をたくさん吸収したいと思っています。

株式会社 北炭ゼネラルサービス Yさん

『他の人がやっていないことをやってみたい』と思い、旭川工業高等専門学校 物質化学工学科(以下:高専)に進学しました。在学中は、物質の性質や変化の仕組みを調べたり、新しい物質や理論を作り出したりする勉強をしました。特に、有機化学分野での実験で、新しい物質を作り出す面白さを実感し、どんどん化学が好きになりました。卒業後は鉄工所や製糖工場など、原料から製品を作るものづくりの仕事に就きたいと思っていましたが、力や体力を必要とする業務の性質上、男性を採用している企業が多く、工場への就職は断念しました。
その後、札幌の印刷会社に就職し、DTPオペレータとして働くことになりました。札幌に来て『空気や水が旭川とは違うな』と感じたことから、環境問題に興味を持つようになり、高専で勉強した知識を生かしたいという思いもあったので、『環境に関わる仕事をしよう』と決意しました。ちょうど仕事を探していた頃に今の会社と出会い、環境分析の仕事に携わることができるようになりました。現在は、主に水質分析を担当しています。飲料水やプールの水、工場排水など、さまざまな水の成分を調べ、国で定められている基準を超えていないかを分析しています。その他にも分析結果を書類にしたり、データを管理したりするのも私の仕事です。学生時代に目指していた“ものづくりの仕事”とは違う方向に進みましたが、環境という興味のある分野でこれまで学んだ知識を生かすことができて、充実した毎日を送っています。今は分析結果をお客様に提出することで仕事は完結していますが、これからもっと経験をつんで知識も習得して、分析結果に対するアドバイスというかコンサルタントのような仕事もできるようになりたいと思っています。

キヤノンシステム アンドサポート株式会社 Oさん

旭川工業高等専門学校に通っていた兄の影響で、私も同校の制御情報工学科に進学しました。この学科では、機械工学・電気工学・情報工学と幅広く勉強しました。コンピュータを使って機械のプログラミングをしたり、学校工場内で金属の溶接をしたり、電気回路を作ったりと色々な実習をしましたが、中でも工場内でものを作るのがとても楽しかったことを思い出します。卒業研究では光センサーを応用して、日の光に対応して自動でカーテンを開閉させる装置を作りました。
卒業後の進路について考えたときに、学んだことを生かして機械に携わる仕事がしたいという思いと、たくさんの人と出会える仕事がしたいという二つの思いがありました。そんな時に出会ったのが今の仕事です。私の仕事は“カスタマーエンジニア”といって、会社に設置してあるキヤノンのコピー機やFAXなどのOA機器を、定期的に点検したり修理したりする仕事です。機械を見ることが仕事なのですが、同時にお客様とのコミュニケーションも大切な仕事です。会話の中からお客様が不便に感じていることを察知することもあります。OA機器を常にベストな状態にしておくと共に、小さなことでも気軽に質問してもらえるように、親しみやすい雰囲気を作ることを心がけています。
そして、お客様の要望にすぐに応えるためには、もっと多くの知識を吸収しなければなりません。その一つとしてOA機器のネットワーク構築があります。訪問した際に、「パソコンとプリンタがつながらない」というような不具合が起こっても、この知識があればすぐに対応できるようになります。知識を深めるために資格も取得しました。ネットワーク分野に強くなることで、もう一段階上に進みたいと思っています。

独立行政法人 産業技術総合研究所 北海道センター Mさん

大学時代から一貫して電気化学分野の研究をしています。電気化学とは電子のやりとりを伴うさまざまな化学的現象を研究する化学の一分野です。身近な実用例では、電池(エネルギー変換技術)、ガスセンサ、血糖測定器(計測技術)、めっき(防食技術)、光触媒(環境浄化技術)等いろいろなところで電気化学の技術が応用されています。
大学院に在籍していた頃、研究という仕事の面白さや楽しさを語る先生との出会いがきっかけで、研究職に興味を持つようになり、いろいろな実験をしているうちに、“謎を解く”という研究の面白さにはまっていきました。実験はそう簡単に目的の成果が出るわけではなく、失敗⇒改善の繰り返しです。失敗の原因を追究し仮説を立てて検証するというところに実験の面白さがあるのですが、改善するためのアイデアが浮かばず非常に悩むこともあります。そんな時は、グループ内でのミーティングや普段の何気ない会話からアイデアが浮かんだり、学会などで外部の方とお話しすることでヒントをもらえたりします。研究者にとってコミュニケーション能力はとても重要だと思います。
博士課程を修了してから、タンパク質研究所、オックスフォード大学での博士研究員を経て、2005年に産業技術総合研究所に就職しました。現在は、電極(導電性物質)と酵素の間に電流を流す方法の開発とその仕組みについて研究しています。この研究が成功すれば、私たちが持っている薬を分解する酵素の能力を簡単に調べることができ、副作用を防止することが可能になります。また、化学合成によって作られている高価な薬を効率よく大量に作ることが可能となり、薬の価格が下がればもっと多くの人が服用できるようになります。研究者の使命は、自分の研究成果を外部に発信して世の中に広く伝え、より豊かな社会を実現するきっかけを作ることです。現在取り組んでいる研究を成功させ、その成果を企業を通して世の中に還元することが大きな目標です。

株式会社ドーコン Iさん

高校時代、四季の移り変わりの中で、様々な表情を見せる手稲山を見て、「これからもずっと手稲山を見ながら暮らしたい、手稲山の麓で暮らし続けたい」と思っていました。そして、「自分が住んでいるマチをより良くできる仕事に携わりたい」と思うようになりました。
そのような仕事に携われる進学先がないかと考えていたら、たまたま見たTV番組で、大阪大学工学部環境工学科(現:大阪大学工学部環境・エネルギー工学科)というところがあることを知りました。当時は、「建築学科」とか「土木学科」へ進めば良いのかなと漠然に思っていましたが、環境工学科では、景観シミュレーション研究や、当時最先端であった3Dモデリングによる環境デザイン研究がされていることを知りました。「自分がやりたい仕事をするなら、このような学部・学科へ進学すれば良いのでは?」と思うようになり、進学することを決めました。
大学入学当時は、マチを「デザイン・設計」する仕事に携わりたいと考えていました。最先端の技術を使って、デザインするのはとても格好良いと思ったのです。ところが、様々な授業を受けているうちに、マチを歩きながら(現地調査)、どのような問題があるかを図面上で考えながら(分析)、どこにどのような施設を配置すると住んでいる人々が快適に暮らせるかを検討すること(将来予測・シミュレーション)がとても面白く感じるようになりました。マチの将来ビジョンを考える「計画」という分野で仕事をしたい、「都市計画・地域計画・国土計画」という分野で仕事をしたいと思うようになり、現在の会社に入社しました。
入社後、市役所や役場等から依頼を受け、「計画」分野の仕事に携わっています。これまで「マチの将来像を考える」、「高齢者・障がい者が快適に暮らせるマチを考える」、「都市住民が農村で快適に暮らせる環境を考える」、「外国人観光客が北海道で楽しめるマチを考える」といった仕事に携わってきました。現地調査やアンケート調査をしながら、マチが抱える問題を分析したり、海外の先進地を視察し、住民に説明しながら、より良いマチをどのようにつくっていったら良いかを提案しています。
この仕事の魅力は、「人々の生活の利便性向上に貢献していることをダイレクトに感じることができる」ことです。おじいちゃん、おばあちゃんから「便利になったよ、ありがとうね」と言われる仕事です。皆さんも社会工学系の分野に進学しませんか?
「十年後 一緒に仕事をしよう!北海道民が喜ぶマチを一緒につくろう!そして、北海道を元気にしよう!」これが私からのメッセージです。

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